~ 一盌からピースフルネスを ~

ブラジルの植物 15. アサイー、ニボンモドキ、若葉キャペツやし、Açaí

アサイーはすみれ色で濃い味をしている「アサイーワイン」という果肉を生産し、二種類あります。一つはアサイ・ソウテイロ又はアサイー・ダ・マタで学名がEuterpe precatória. もう一つはアサイー・デ・トウセイラあるいはアサイー・ヴェルダデイロで学名がEuterpe oleraceae。両方ともArecaceae属です。ブラジルのアマゾンとパラー州が原産のヤシ科の植物であります。

 

 

現在、アサイー・ヴェルダデイロが主に食用として利用されています。これは25メートル以上の高さに達し、幹が9センチメートルから16センチメートルの太さになります。果実は年に一回、熟している時は硬くて黒い色をしています。鳥、猿、人間や水によって散布されています。花は年中咲きますが7月から12月までが最も多いです。

アサイーワインは栄養価が高いのでブラジルでは6ヶ月の乳児から習慣として飲まれています。このワインの最大生産地はパラー州です。アサイー植物は年に4房から8房の実がなります。1999年に日系フルタ・フルタ会社はトメーアス農業協同組合と手を組み、アサイーの工業加工が可能となり全国への流通が素早くなり、また輸出のスタートにもなりました。

飲み物や果肉のほか、ヤシの実も収穫できます。今は、いくつかの農家が果実とヤシの実が減少しないように働いています。

 

アサイーの種と果実

アサイーの実は非常に栄養価が高く100g中に含まれるポリフェノールは約4.5gで、ココアの約4.5倍、ブルーベリーの約18倍ともいわれています。他にも、鉄分はレバーの3倍で、食物繊維、カルシウムなども豊富であり、マグネシウムなどのミネラル類、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、食物繊維、アミノ酸、α-リノレン酸(オメガ3)、オレイン酸(オメガ9)も含まれています。

 

 

アサイー植物の全部が利用できます。何も無駄になりません。木材は建設に葉は住居の屋根、葉の繊維は帽子、かごやござを織り、枯れ房は箒作りに使います。また、有機肥料として使用し、燃やしてその煙で虫等を追い払うことができます。

2024年9月