クリスマス (ナタール)
クリスマスは、イエス・キリストの誕生を祝う行事です。
ブラジルは南半球に属する国なので、クリスマス祝日は夏至に行なわれます。
カトリック教国の、クリスマスの伝統は、クリスマス・キャロル、サンタ・クロース、クリスマス・イブの会食、クリスマス・クリッペ(プレゼピオ)など様々な形でその日を祝います。
11月30日、待降節(たいこうせつ)の初日には、会社や教会、住宅等にクリスマス・ツリーが飾られ祝祭が始まります。この時季、街中は見事なイルミネーションと飾り付けで彩られます。
子ども達もツリーの飾り付けを手伝い、そして、サンタクロースに手紙を書いたり、前日にはクッキーとミルクを準備しておく子もいます。
24日には家族のものや親しい友人たちが、ドライ・フルーツやナッツ、アペリチフを試食しながら過ごします。12時にクリスマス・イブ交歓の会食が始まります。
テーブルには七面鳥のファロファ詰め丸焼きやパネトーネ、タラのコロッケ、ブラジル風フレンチトースト(ハバナーダ)などの料理。飾り付けはキャンドルやクリスマスをテーマとした物が使用され、ディナーの後にプレゼント交換をします。
クリスマス・クリッペはイエス・キリストの誕生情景を表現するものです。その背景には動植物と鉱物(ミネラル)の世界、そして人間の世界が一つとなってイエスの誕生を見守る姿があります。聖三博士のカスパール(Casper)を黒人、メルキオール(Melchior)を白人、バルタザール(Balthasar)を中近東人とする肌の色の描き分けによって人類の三つの民族が表現され、ここに全人類の団結の意味があります。
1月6日「東方の三博士の日」にクリスマス・ツリーやクリッペなどを取り外し、片付け作業でクリスマス祝祭は終ります。
2015年11月