茶碗
ただ茶を飲むための器というわけではなく、特に濃茶の茶碗は客の掌から掌へと渡ることを通して一同が心を通い合わせ一つになる【一座建立】の役割を果たす重要な道具です。様々な茶会で茶碗は人々の手から手と渡って来たのです。
いつ、どこで、誰の手でどのような思いを込めて焼かれたか、そしてどんな人がこの茶碗で茶を楽しんだか、そうしたことを器に問いかけると、茶の湯の魅力はいっそう深まってきます。
『道』より
茶碗には古今東西に渡り多くの種類があります。
中国の天目茶碗を、はじめとする「唐物」と、日本国内で作られた「和物」に分類できます。「唐物」は、朝鮮(高麗)、中国、南洋で作られており、「和物」には、楽焼、京焼き、国焼きがあります。
2017年7月