薄板
花の台を薄板と称します。花入を畳床に荘る時は薄板にのせますが、原則として板床の場合は使用しません。又籠花入にも薄板は使用しません。薄板は三種類あり、花入の格調(真・行・草)によって使いわけます。
矢筈板(やはずいた)― 真塗で、木口(周囲)が矢筈に切り込んであることからこの名が付いています。矢筈の部分だけ朱塗りのものなどもあり、古銅、青磁、染付など真の花入に使用します。
蛤端(はまぐりば)― 木口(周囲)が貝の口のようになっているもので、真塗、溜塗、蠟色塗、黒掻合わせ塗などがあり、砂張、施釉の国焼などの行の花入に使用します。
丸香台(まるこうだい)― 本来香炉を荘る台で見立てものとして使われ、真塗、溜塗などあり、楽焼、竹など草の花入に使用します。
その他によく使われるのが「木地の蛤端」です。材質は、桐、松、杉、桧などで草の花入である素焼、焼〆、竹、瓢などに使用します。
2018年8月