和服Q&A ⑧
ところでトゥッカちゃん、茶道のお稽古は始めたの? |
それが、まだ行ってないんです・・・。 |
今は9月だからねぇ。 |
問題:9月に着る着物は何でしょう。
①袷(あわせ) ②単衣(ひとえ) ③絽(ろ)
よろしくお願いしま~す。 |
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答え: ②単衣(ひとえ)
これまでは、着物を「種類」という視点でご紹介してきましたが、今回は「仕立て」という視点で見ていきます。
袷(あわせ)の特徴
袷は生地を縫い合わせた裏地のある着物です。着物と言えば大半は袷で、一般的には10月から翌年5月頃までと言われています。6月から9月は暑いため着られないことがほとんどです。
この緑と白の部分です。 |
単衣(ひとえ)の特徴
単衣は袷と違い、裏地がありません。裏地がない分軽くて涼しいです。一般的には6月や9月の季節の変わり目に着られます。しかし、現代では気候に合わせて柔軟に着物を選んでもよいです。お茶会やフォーマルな席を除いては、暑い日には5月上旬から単衣を着用できます。
春から夏にかけて「少し暑くなってきたなぁ。」 |
絽(ろ)の特徴
薄い単衣を絽といい、一般的に7・8月に着用します。絽は結婚式やお茶席などのフォーマルな席にふさわしく、留袖・訪問着・色無地・小紋などになります。他に紗(しゃ)という薄い単衣がありますが、カジュアルからセミフォーマルまで着られています。
色無地単衣マラソン
薄い単衣を絽といい、一般的に7・8月に着用します。絽は結婚式やお茶席などのフォーマルな席にふさわしく、留袖・訪問着・色無地・小紋などになります。他に紗(しゃ)という薄い単衣がありますが、カジュアルからセミフォーマルまで着られています。
色無地単衣は長い期間着られる万能アイテムです。 |
<5月>単衣には夏帯を合わせますが、袷の時期に着るときは、袷用の帯をコーディネート。
<6月>帯を夏用に。
<7,8月>単衣ではないですが、絽(ろ)に夏帯で。
<9月>9月も帯は夏物ですが、どことなく秋の風情を感じさせる色などを取り入れるといいです。
<10月>10月上旬でも、暑い日は単衣に袷の帯で。
家に紬(つむぎ)の単衣があったんですが、お稽古に着ていっても大丈夫ですか? |
紬はとてもおしゃれなんですけどね・・・。 |
小紋は着ても大丈夫ですか? |
トゥッカちゃんはまだお稽古を始めたばかりだから、小紋でも大丈夫かもしれないですね。 |
最後に
12月にお稽古デビューすることになりました。 |
真夏なら絽でもいいですね。ところで、着物用の下着ってあるかな? |
女性は肌着スリップのような感じなんですね。 |
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<左から、着物用肌着と和装ブラジャー>
着物編は今回で最後になります。一口に着物と言っても、四季に恵まれている日本では、時期や場所、それぞれの立場によって様々な着こなしがあります。あまり堅苦しく考えずに、まずは着物を着てみることをお勧めします。
また、海外で、茶道の行事等で着られる場合は、派手目の着物の方が外国の方にわかりやすい傾向があります。これは、日本文化独特の美意識である「わび・さび」を簡単に説明するのは容易ではないことが理由に挙げられます。とりわけ、デモンストレーションになると、まずは視覚で惹きつけることが優先される場合もあるかもしれません。時には夏の時期に袷の明るめの訪問着であったり、場合によっては浴衣に長襦袢を着ることもあるでしょう。主催者側と相談の上、楽しく着物を着られるといいですね。
では、伯栄庵で会いましょう! |
2017年1月