17. 「火」
人類が火を発見したことにより人間と生き物との違いが大きくなり、また人間独特の発達成長が促されました。
人類は古来火を照明、調理、暖房、合図のために用いており、また近代以降は動力源として火を利用してきました。火は私たちの生活に欠くことのできないものです。一方私たちの生命はしばしば火に例えられます。炎が動く様や燃料を消費しつつ燃えるのが、生命体が栄養をとりつつ活動するのに類似しているからです。反対に生命体の死は、火が消えることにたとえられます。
燃え盛る火は現代でもパワーの象徴とされることが多いです。
「火の使用により初めて人類は文明を持つ余裕を持てた。」と考える人もおり、火を文明の象徴と考える人もいます。
夢占いなどでは生命力の象徴として、神聖なものと解釈されることもあります。
〇 読み方
音読み
「カ」
例:出火(しゅっか)、火曜日(かようび)
訓読み
「ひ」
例:火に油を注ぐ(ひにあぶらをそそぐ)
〇 意味
1) 物が燃える時の光と熱。(火気・火山・火中・火災)
2) 明かり。(漁火・蛍火・鬼火・行火)
3) やく。ものが燃える。もやす。焼ける。(火災・火事・大火・失火)
4) 燃えるような勢いが激し感情(情火・心火)
5) 急ぐ。さしせまる。(火急)
6) 爆発によって物を破壊するもの(火薬・火器・鉄火)
7) か。 七曜の一つ火曜日(月火水)
8) 可燃物の燃焼によって生じる 炎・発熱・発光の総称
9) 点火用具 (火打石)
〇 「火」という字の成り立ち
火が燃えている形を表した象形文字です
〇 火という字の書き順
〇 火の字の入った漢字
炉(ろ) 煙(けむり) 焼(や)く 炊(た)く 灯(ともしび)
灰(はい) 炎(ほのお) 災(わざわい) 炭(すみ)
熱(ねつ) 照(て)る 然(ぜん、ねん) 燃(ねん) 無(む)
注:れっか(火の字が脚になった時の形 四つ点)
2022年9月