24. 鼻
今回は鼻について調べます。鼻は何をするものかは皆さんご存じでしょう。人体の超重要なパーツで呼吸や嗅覚(キュウカク)をつかさどる器官で人間の顔の真ん中にあります。色々な動物では顔の真ん中でないものもありますし、色々な形をしているものもあります。鼻で一番思いつくのは象の長い鼻かもしれませんね。「鼻」と言う字は今までの目や口と比べて少し複雑ですね。
鼻は、大きく分けて2つの重要な役割を担っています。ひとつ目は、においを嗅ぐ機能です。腐敗した食べ物の臭いを嗅ぎ分けることによって食中毒を防いだり、有毒ガスなどを察知してガス中毒などの危険を避けることが出来るのです。
もうひとつは、呼吸器官としての機能です。ご承知の通り、人間は口からも呼吸は出来ます。しかし、健康を維持していくには鼻呼吸が基本となります。鼻から吸い込まれた空気は、鼻の中を通る間に細菌や有害物質を除去し、適度に温められてから肺に届けられるからです。このような鼻の機能に支障をきたすと、呼吸器疾患などのリスクが高まります。
鼻を正面から見た形は「自」ですが、「自」が自分の意味に使われるようになったので、「はな」の意味の字として、自に鼻息の音である畀(ひ)を音符としてつけ加えた鼻(鼻)の字が作鼻れました。
読み方
はな、ばな(訓)
鼻息(はないき)・鼻水(はなみず)/小鼻(こばな)・目鼻(めはな)
鼻あしらい:鼻の先であしらうこと、冷淡な態度をとること
鼻汗:鼻の頭(あたま)にかく汗
鼻脂:鼻の頭や小鼻のあたりに分泌するあぶら
鼻息:鼻でする息、意気込み、人の機嫌や意向
ビ(音)
鼻炎(びえん)・鼻音(びおん)・鼻孔(びこう)・耳鼻科(じびか)
意味
- 呼吸や嗅覚を司る器官。香りや匂いを嗅ぐ。
- ビ。「鼻炎・鼻音・鼻孔」
- 初め。始まり。
- ビ。「鼻祖」(元祖)
- 陸の端が海に突き出た地形。みさき。類義語:岬・崎・埼・碕「生地鼻・生石鼻・王ヶ鼻・神崎鼻・長崎鼻」地名によく使われる。
字の成り立ち
- 「鼻」の字は、正面から見た鼻の形である「自」に、鼻息の音である「ひ」を音符として加えた形声文字です。
- 「自」は「おのれ」「みずから」という意味があり、自分を指すとき鼻先を抑えることからきています。この「自」が自分の意味に使われるようになったため、「はな」の意味の字として「鼻」が作られました。
- 「鼻」の字は戦国文字に始見し、商代甲骨文に始見したという説もあります。また、古くは「自」を鼻としており、「自」が「自己」という意味で使われるようになった後に、「畀」を声符として「鼻」の字が作られたという説もあります。
2024年12月