~ 一盌からピースフルネスを ~

一点前点るうちには善悪と 有無の心のわかちをも知る

 ひと点前中、体の構えも、柄杓の構えも、茶杓、茶筅、茶入の取り扱いも、最初に柄杓を蓋置の上にカツンと音をさせて引いたときから、最後に柄杓を蓋置に引くまで、無我夢中になる必要があります。

 自分の点前が上手か下手か、誤りがないか、覚えちがいはないかという心配や、他人からほめられたい、笑われたくないなどという気持ちが、点前中、頭から去らないのは、有心すなわち妄心である、ということです。

2018年10月