名物の茶碗出でたる茶の湯には 少し心得かはるとぞ知れ
茶会などで亭主から拝見に出された道具を大切に扱うことは客の心得です。
「茶碗荘」のお点前の拝見時など、特に名物の茶碗や由緒のある茶碗で茶をすすめられた時その扱い方はより慎重に行う必要があります。
一般的には両膝の上に両肘を置いて拝見しますが、名物など貴重な茶碗を拝見するような場合は両肘を畳につけるくらい低い位置で扱う心得が必要です。
低い位置でお道具を拝見するということは、たとえ手から離れてもすぐ畳という感じの位置になり安心です。
あまり自分の体の方に道具を引きつけず、ぐっと両肘を畳につけることで、縁の外で拝見することができます。
抱えるように、肘を畳につけて拝見します。
また、ご亭主が大切に大事にされているお茶碗を拝見させていただけるという喜びや感謝、そういう気持ちが大切です。
2022年9月