なまるとは手つづき早く又おそく ところどころのそろはぬをいふ
なまるとは「鈍る」と書いて刀の切れ味が鈍くなることあるいは、生ぬるいというような意味です。
お点前の流れの中で「手つづき早く又おそく」というのはところどころ揃わないムラのあるお点前ということになります。
例えば、十分に頭に入っているところはさらさらと早く、まだはっきりしないところは考えながらゆっくりする。そんなお点前をなまる点前というのかもしれません。
お客様の様子や心を汲み取りながら、流れを揃えながらも緩急をつけた自然なお点前を巧みに使いわけるようになるまでには、稽古の積み重ねが大切です。
2022年12月