とにかくに服の加減を覚ゆるは 濃茶たびたび点てて能くしれ
薄茶は点てると言いますが、濃茶は「練る」と言います。
濃茶のお服加減を覚えるには経験を積むことに限ります。
上手く練ることができれば程よく空気も含まれふっくらとして美しい艶が出ます。
茶筅というものは弾力性に優れた竹でできています。
その弾力を利用し茶碗の底の真ん中の部分(茶溜まり)で茶筅を動かすと早くきれいに練ることができます。
ある茶人は濃茶の服加減を習得するのに約4キロの抹茶を使用するほど修練し、そのコツを得たという話もあります。
抹茶の量、お湯の量、練り具合、 経験を積んで習得する事で常に美味しい服加減で濃茶をお出しする事ができるようになります。
2023年9月