恵比須講
江戸時代から受け継がれている、民間の年中行事のひとつです。
恵比須は、一般的には、狩衣姿で、烏帽子をかぶり、右手に釣り竿、左手に鯛を、持ったかっこうをしています。
日本人になじみの深い“七福神”の中で、福の神として知られている恵比須だけは、日本の神様です。
恵比須は、「イザナギ」「イザナミ」の子の「蛭子命」といわれています。
日本の民間信仰において、恵比須は、漁業、商業の神様といわれています。
この恵比須講は、開運守護や、商売繁盛や家内安全、無病息災を願うものです。
10月は、神無月というように、多くの神は、出雲へ出かけてしまいますが、恵比須様だけは、留守をしてくれるというので、この恵比須様を、慰めようとして始まったともいわれています。関東では、10月20日に、行うところが多く(二十えびす)、関西では正月10日に行う地域が多いようで、「十日戎」といいます。農村では、そば、とろろ、小豆飯、二股大根を、供えたりします。商家では、鯛、神酒、鏡餅、柿、栗などを供え、客を招いて商売繁盛を祈ります。
この時期(10月19~20日)に、東京、日本橋では、「べったら市」が開かれ、漬物・べったら漬け〔干し大根の米麹につけた甘味のある漬物〕が売られます。
東京では、寶田恵比須神社(べったら市)、栃木、長野、兵庫の、西宮神社。
京都の八坂神社、ゑびす神社。大阪の天満宮、住吉神社。福岡市や北九州市の十日恵比須、などは有名です。
2016年10月