雛祭り
―――人の代わりに厄を、託された人形―――
3月3日は、女の子の節句。
雛祭りには、ひな人形を飾り、雛あられや菱餅、白酒を供えてお祝いする。
雛祭りは中国から伝わった五節句の一つ,上巳の節句に起源がある。
上巳とは、三月の初めの「巳」の日をいい、この日には厄を払うために酒を飲み、水浴びをして身を清めた。
これが日本の禊の風習と習合し、日本でも水浴びをするようになったが、やがて身代わりの人形を、つくって川に流し始めたいう。つまり流し雛が、本来の姿だといえる。
その後、雛人形が、贅を尽くし高価なものになるにつれて、この風習は廃れ、人形は飾るものになっていった。もともと人の身代わり厄を託されるのが、人形の役目。そこから、「雛祭りの後すぐに片づけないと晩婚になる」といわれるようになったらしい。
(『日本のしきたりがよくわかる本』参考)
※季節感の乏しいブラジルでは、年中飾っているところもあり、本来の意味が薄れている。
2015年3月