上座・下座(かみざ・しもざ)
今回のテーマの上座・下座というのは、位置や順序に対する日本人の敏感な感覚から生まれています。
この礼儀やマナーは。お互いが気持ち良く生きていくための人類の知恵といえましょう。
上座・下座とは、位置や順序のことで大切なマナーです。
― 和室の場合
床の間に近い席や、入口から遠い所が上座。
※床の歴史をみると、室町時代の書院飾りでは、床の間は床より一段高くされ、そこに三具足(みつぐそく)、仏前に供える香炉、花瓶、燭台を置き、仏画を掛けました。
床は神聖な場所であった為、出入口から遠い、落ち着いた場所が上座とされました。
― 洋室(応接間)での上座
入口から遠く、ソファと肘掛椅子の場合、ソファが上座。
絵が掛かっている場合 絵を正面から見えることの出来る位置。
― タクシー、エレベーター、飛行機、列車の場合
運転席のうしろ、入口から遠い所、窓側等が上座。
― 会議室や中華料理(円卓)の場合
議長席、それに近い方が上座。
円卓の場合、入口から離れた席が上座。
この上座・下座のマナーは、国によって事情は異なるが、目上の人や年長に対する敬意、来客のおもてなしの心がこめられています。
2015年7月