10. くるみについて
アーモンドやカシューナッツ、ヒマワリの種、松の実など世界中で好まれているナッツ類。
美味しいだけでなく栄養も満点なのも特徴です。今回は数多あるナッツの中からくるみについて取り上げます。
こちらブラジルでも見受けられるくるみですが、主な原産地はイランや中国、北米です。アメリカやカナダでは食用以外でも丈夫で高級感のある木材としても重宝されています。
日本での食用の歴史は古く縄文時代の遺跡から種実が出土されており、日本人にもなじみの深い木の実のひとつです。
【効能について】
五味(味の特性)「酸味・苦味・甘味・辛味・鹹味(かん味)」では甘味。滋養強壮や緊張を緩める効果があります。五行説の「寒性・涼性・平性・温性・熱性」の五性(食べ物の性質)でくるみは温性、身体を温める作用があります。
腎臓と肺の働きをよくするくるみ。咳や喘息にも効きます。
薬膳の世界では、くるみには「健脳」という効能があると言われています。くるみの形が脳に似ている事からきているのですが、薬膳の概念において形が似ている体の部位に効くと考えられています。腎臓は脳の働きと密接した関係にあるので、くるみを積極的に取ると、集中力や記憶力の低下を防ぎ、脳の活性化につながります。
タンパク質や脂質も豊富で、エネルギー代謝も高く疲労回復にも有効です。肌や髪に潤いを与え、抜け毛予防になるくるみは女性の美容の強い味方でもあります。またオメガ3脂肪酸を多く含むため、血圧を下げる働きもあります。
【食品として】
そのままたべても美味しいくるみですが、食材としても様々な楽しみ方があります。
くるみを搾って作られた油は大変香ばしく、高級オイルの一つに挙げられます。
くるみの収穫量が日本一の長野県では、擦ったくるみを和え物や、蕎麦のつけ汁に使う事もあります。
お菓子でもくるみを餡にしたくるみ餅などがあります。西洋ではくるみをあしらったクッキーやケーキなどの焼き菓子も馴染み深いです。
栄養豊富なのは先に述べましたが、カロリーは高めなので、どんな食材にも言えることですが摂りすぎには注意が必要です。
Maio de 2024