【裏千家インタビュー】サンパウロ日本人学校 吉田直人校長
サンパウロ日本人学校について
-文科省から正式に認可を受けておりますので、海外ですが日本と全く同じ教育、カリキュラムをを受けることが出来ます。教員の8割は文科省からの派遣です。
こちらに通われているのは、日本から派遣されている駐在員のお子様がほとんどですので、日本に帰られた際も同様に教育を継続することが可能です。
言ってみれば国内の学校の転校と同じ教育条件を保証することができます。
(環境面について)
もちろん、校内に入っても日本の学校の文化があり、挨拶、礼儀、掃除など子供達が活き活きと学校生活を送っています。
広大な敷地なので、休み時間には虫採り、追いかけっこなど大変恵まれた環境だと思います。
施設面も充実しており、グラウンド、体育館二つ、プール、図書室、またコーヒー園もあります。
最近、図書室に畳間が寄贈され、以前よりも雰囲気的に集まりやすく、くつろぎやすくなった感じがしますね。
行事も色々ありますが、中でも運動会、学習発表会(カンポリンポ祭)は代表的な行事です。
ブラジルならではのコーヒー狩りもあります。
ブラジル人によるポルトガル語の授業もあります。
また近くの私立学校とのレクリエーション的な交流も行なっておりましてブラジルのことをもっと調べて将来的に子供達同士の意見交換が出来たらいいなぁと思っています。
現在、小学生約170名、中学生約60名が在籍しています。
吉田校長先生が赴任されて、ブラジル文化の魅力や違いについてお聞かせください。
-そうですね、この1年で感じたのは、ブラジル人の優しさ、穏やかさじゃないでしょうか。
例えば、電車やバスで席を譲ったり譲られたりする光景は日本以上だなと感じています。
サンパウロは治安の問題が取り沙汰されることも、しばしばあります。
日本では安全ということもあり、中学生が常に親と一緒にいるという光景はなかなかありません。
しかしながら、ブラジルでは子供の一人歩きは危険とされています。
そのことが親子が常に一緒にいる、親子の距離が近いという利点になり、親子の絆が自然と深くなっているのを感じています。それは、貴重な時間だと思います。
吉田校長先生のご自身の事をお教えください。
- 出身は四国の徳島です。
沖縄が気に入って大学、就職、そして結婚もしました。
休日、リベルダージに買い物に行きゴーヤがあると必ず買ってゴーヤチャンプルーを作りますね。
現在、単身赴任なのでもちろん、日々のお弁当も自分で作っています。
何かご趣味はありますか。
- 簡単に言ってしまうと読書ですが、、、。
今、時間があると国際交流基金で本を借りてきます。一冊は日系に関する本、一冊はブラジルに関する本、一冊は気楽な本。
単身赴任中なので、一人で旅行なども出来ないので、本を通してブラジルの事を少しでも知りたいと思っています。
同時に日本の本が読めることの有り難さも感じています。
茶道の魅力とご自身の関係は何かご趣味はありますか。
- そんなには茶道との接点はありませんが、やはりコミュニケーションの文化なのではないでしょうか。
礼儀やマナーなどはいづれもコミュニケーションを助ける、または潤滑にするものだと思います。
茶道文化はある意味、人とのコミュニケーション、もちろん、自分とのコミュニケーションでもあるのではないでしょうか。
今後の活動などお教えください
- 2017年にはサンパウロ日本人学校創立50周年という大きな節目を迎えます。
今迄以上に国際交流を充実させたい。
ブラジルの事をもっと調べて理解して知ることによって、関心や興味が生まれる。
今迄は知らなかったり、理解が足りなかったりしたので、交流と言ってもレクリエーション的なことにとどまっていました。
子供達と一緒にブラジルの事をもっと調べて興味のあることを追求していきたい。
ここブラジルで日本の教育が受けられるのは日系の方々が築いてきた信頼、もちろん、保護者の皆様、ブラジル関係者の皆様、学校創立に関わった皆様のおかげです。そういう方々に感謝の気持ちを何らかの形で示したいという想いがございます。
これから学校全体でブラジルの事を学習してたくさん知った上で、何か自分達でお手伝い出来ること、さらに協力出来ることを見つけてゆきたい。
創立50周年に向けて感謝の気持ちを表せるよう、今迄以上にブラジルについての学習を広げられるような活動をしてまいりたい。
座右の銘をお聞かせください。
- 物事を前向きにとらえるタイプなので、敢えて申し上げるなら、、。
日々是好日
本日はお忙しいなか誠にありがとうございました。
インタビュー: 2016年4月
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2016年6月