~ 一盌からピースフルネスを ~

1. 下ごしらえ <お米・ごぼう>

 当たり前のように作っている日本料理も知らない事が多く素材が調理法、 保存法などによりグッと美味しくなるという事を杉田浩一先生、比護和子先生、 畑耕一郎先生共著 『日本料理のコツ』から多くを学びました。

 次のような順序で抜粋しながらご紹介をしたいと思います。

  1. お米の洗い方道具と下ごしらえ
  2. おいしいコツあれこれ
  3. 造り
  4. 焼く・焼き物
  5. 煮る・煮物
  6. 揚げる・揚げ物
  7. 蒸す・蒸し物
  8. 卵料理
  9. ご飯・麺
  10. 和え物・酢の物
  11. 汁物

 

道具と下ごしらえ

お米の洗い方

 美味しいご飯を炊くには、上手に洗うことが大切。ご飯のおいしさは米の品質にも左右されるが火をつけるまでの処理の仕方が思いのほか大切である。

 精米された米には糠が付いているから、これをきれいに洗い流すことがおいしいご飯を炊くための第一条件である。米は一回目に水を注いだ時にもっとも水分をよく吸収する。だから最初に水を注ぐときは、水道の蛇口から落とすのではなく、水をボールなどにためておいてそれを一気に注ぐ。そして底の方から大きくかき混ぜてすぐに水を捨てる。同じことをもう一回繰り返す。水をしっかり捨てここからとぐ作業に入る。手の平で軽く押すようにして米をこすり洗いし、やはりボールにためておいた水を手早く注いで水を捨てる。これを水が澄むまで繰り返す。

 洗った米はザルに上げ、30~40分おいて米に十分水分を行きわたらせる。水に漬けておいてもよく、ザルに上げた場合は米粒が一粒一粒しっかりと炊き上がるのに対し、漬けておいた場合はしっとりと炊き上がる。

 洗った米をすぐ炊いたり、吸水が十分できていないと、芯のあるご飯ができてしまう。またザルに上げたまま時間を余計におきすぎると、今度は米が乾いてきて割れてくるので、水を全体に吸ったところで焚き始める。

 

ごぼうの皮はむかずにたわしで洗う

 ごぼうには皮にこそ独特の旨味と香りがあるのでたわしでこすって洗うだけで良く表面を真っ白くする必要はなく 水にさらすとある程度白くなる。

 なお、人参もたわしでこすって洗うだけで良いが水にさらさず使う。

2015年5月